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「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」 [(ネタバレ注意) プレイ日記]

ひょんなキッカケで「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」を見ました。
原題だと馴染みのない方でも邦題をご存知の映画ファンはおられるのでは?或いはこちら↓のテーマ曲を聞いたことある方は多いのではないでしょうか。

本作は 第二次世界大戦のさなか、捕虜を動員して跨川橋を架設しようとする日本兵とそこで労役に就いていたアメリカ兵捕虜そしてその捕虜収容所に新たに移送されてきたイギリス兵捕虜がそれぞれの思惑のもと対立し交流する物語で、戦時中という舞台背景によって戦争の無情さを描かれてはいるものの派手な戦闘描写や凄惨な描写は数えるほどで、その核は国籍も主義主張も異なる男同士が互いのプライドをぶつけ合う人間ドラマの体を成しています。


公開されたのは1957年だそうですから現在から60年も昔、そして戦後10年余りしか経っていない頃の作品ということになりますね。
その頃 私はまだ生まれていかったどころか私を生んだ母でさえセーラー服を着てたような時代なので当時の世情は資料をもとに想像を巡らせることしか出来ませんが、サンフランシスコ平和条約から5年しか経っていなかったこと・戦後起きたアジア諸国の独立運動残留日本兵が深く関わっていたとされていることを慮ると、それまでの世界秩序を破壊した日本は非道な侵略者であったと・それを打倒した戦勝国は平和の守護者であったと思われていた時代ではないかと思われます(←戦勝国側に反対意見もあったようですが)

そんな時代に公開された英米合作映画じゃ日本人は残酷な野蛮人に描かれてても当然だろうと思っていたのですが然にあらず。
もちろんステレオタイプな演出が皆無だったとは申しませんし或いは私が贔屓目に見てしまっている可能性も否定しませんが、本作に登場する日本軍大佐はただ「働かざるものは食うべからず」という世界中の誰もが納得する根幹的な原理を主張しているのみであり、対して主人公格のイギリス軍大佐は国際法を盾に正論をかざす頑固者・もう一方の主人公格であるアメリカ軍人はサボり癖のついた軟派者に描かれてます。
期限までに橋を完成させねばならない厳命に追い込まれていた日本軍大佐は将校の労役を拒否するイギリス軍大佐に根負けして工事の主導権を譲ることになり屈辱に塗れるのですが、その意地の張り合いによって主導権と日本兵の労役を勝ち得たイギリス軍大佐は「(自分たちのやり方で)期限までに橋を完成してみせる」と啖呵を切ってしまった手前 手を抜くことが出来ず、サボり癖のついた部下を鼓舞し傷病兵を動員し挙句は命懸けで拒絶したはずなのに将校の労役まで命ずるようになります。
そうして協同して作業していくうちに敵味方同士であった日本兵と米英捕虜たちの間に連帯感が生まれつつ、物語はクライマックスに突き進む訳です。
つまり主役格の1人であるイギリス軍大佐は自身のプライド故に図らずも当初 日本軍大佐が発した命令を遂行してしまう訳で、日本軍大佐は意地の張り合いに敗け指揮権を半ば失ってしまうものの、自分の思惑を達成したという意味では勝者であったとも申せます。

なお、本作ではなぜか日本軍が営む捕虜収容所にも拘らず欧米人の軍医が傷病兵を診ているのですが、彼はその中立的な立場から物語の狂言回し的な役割を担っており、我々観客は彼の目を通して事の顛末を見守ることになります。
ベースとなった史実からはかなり脚色されているのでしょうけれど、だからこそあの時代に「悪」であったはずの日本軍をここまで好意的に描かれた英米合作映画が制作されていたことに驚かされてしまいました。
そして「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」が当時興行に成功幾つもの栄冠に輝いていたという事実は欧米諸国の度量の広さを示し、見てないくせに勝者の正義を掲げた作品だと決め付けていた自分の度量の狭さを思い知らされましたorz


さて、ではそんな度量の狭い私はなぜ今さら「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」を見る気になったのでしょう。
ちなみに私は、冒頭で紹介した「The Bridge on The River Kwai Theme(≒クワイ川マーチ)」は幼少期の運動会か何かで耳にしており、誰が最初に思い付いたのか「サル、ゴリラ チンパンジー♪」の替歌を口ずさみながら遊んだ記憶もありますが、それが本作のテーマ曲であることはずぅっと識りませんでした。

私が本作の存在を識ったのは、「STAR WARS」で主人公たちを導くObi-Wan Kenobiを演じたAlec Guinnessの代表作としてでした。
年末の公開を控えそろそろ次の「STAR WARS」情報がネットニュースや検索結果に散見されるようになり、新鮮に楽しみたいためにネタバレを怯れてその情報に触れられない私は旧作のBDを見返してた訳ですね。
昔 購入したDVDの特典があったはずだと発掘し今や陳腐に見えてしまう1978年当時の初演版を見ていてるうちにふと「American Graffiti」やクラシックホラーそして「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」を見たくなっちゃったんですね(幾度も見ている「隠し砦の三悪人」はDVDを所持、「THX-1138」は学生時代に鑑賞しましたが正直なところ退屈な印象しか残ってません;)
でたまたまNETFLIXに「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」があったことで見始めた訳です。

正直なところ私はA.Ginessの出演作を他に意識して見た覚えがなく&映画史に燦然とその名を残し神話にも喩えられる巨大IPに不可欠なキーパーソンを演じられていたことから「A.Guinessの代表作と言えば「『STAR WARS』だろ!」と思っていたのですが、当時 創造主George Lucasさえ予測できなかった大ヒットによる取材攻勢に辟易してしまったのか、氏本人は「STAR WARS」への出演を後悔するような発言を度々されていたそうですね。
で実際に「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」を見終えた私が「A.Guinessの代表作は?」と問われれば、「やっぱり『STAR WARS』!」と応えるでしょう。
確かに「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」の方が玄人受けする内容ですし、こちらも永く後世に伝えるべき文化遺産だと思います。ボロを纏っても拭いきれない上品さの溢れるA.Guinessは生真面目でプライドの高いイギリス軍大佐を見事に演じ切っており、幾つもの主演男優賞を受賞したのも納得できます。
でも「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」に於いて最も光った演者を挙げるなら、それは捕虜収容所の長官である日本軍大佐を演じた早川雪洲だと思います。これは同邦の贔屓目を差し引いてもなお、断言できます。
そもそも早川は戦前から大スターだったのだそうで、失礼ながら撮影当時は主演のA.GuinessやWilliam Holdenよりも格上だったのではないかと思われます。
「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」に於ける早川演じる日本軍大佐は上述した通りイギリス軍大佐との意地の張り合いに根負けするも、最終的に全捕虜の労役を勝ち得ます。勝者の将校として敗者に正論をかざし尊大な態度で登場した彼は、労働力を得るために時に高圧的に或いは卑屈にイギリス軍大佐の懐柔を図り、根負けした影で咽び泣いてからはまるで捕虜収容所の長官職をイギリス軍大佐に譲ったかのように存在感を失いますが観客には最後までその存在感を誇示しているのです。←1本の作品のなかで早川演じる日本軍大佐は様々な表情を見せ、その名演が戦闘シーンの少ない「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」にダイナミズムを与え、その名演とクライマックスの対比が本作を名作たらしめているのです。
A.Guinessも「STAR WARS」に出演した段階で既に大スターであり、同じく大スターながら共演シーンのないPeter Cushingと共に無名の新人で占められた主演陣の脇を固めました。後に銀河の英雄となる主人公に師と仰がれる伝説的な英雄でありながら時代遅れの変人と罵られる特殊な役を、時に厳しく時に暖かくそして精悍でありながら紳士的でありかつコミカルに演じ切っていたのです。
そのウワサは私も識ってますし「もしも」と思わないと申せばウソになりますが、でもA.Gionessは決して三船敏郎の代役ではありません。少なくとも私が知る限り三船が時代劇で演じていたのは「(階級としての)侍」よりむしろ「(生き様としての)武者」「武人」と称すべき豪傑で、仮に氏がG.Lucasのオファーを受けていたとしたらもっと偏屈なObi-Wanになっていたのではないかと。紳士然としたA.Guinessが演じたからこそ後に登場したJEDIは規律正しい騎士団として描かれたのではないかと思われるのです。
その意味では、A.Guinessは演者の1人でありながら、世界中で40年も愛され続けている「STAR WARS」に偉大な足跡を残したとも申せるのです。


また脱線しちゃいましたね;
「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」は何せ60年も昔に公開され現代にその名を残す超大作映画ですから、仮に本作に興味を持つことがなかったとしてもテレビやラジオや書面によって既にその結末をご存知の方も多いかも知れませんが、敢えてここでは振れません。
まぁ私が振れなかったところで少しでも検索すれば詳しい解説を散見できますし、そもそも物語の中盤には予測できてしまう結末を迎えることになるのですが、それでもやはり、気になる方はご自身でその顛末をご覧いただきたいと思うからです。
「The Bridge on The River Kwai(≒戦場にかける橋)」は、後世に遺すべき素晴らしい作品であったということだけ申し添えて今回は終えたいと思います。
タグ:Star Wars
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